- 麻と大麻の違いは?
- リネンとかジュートとかも麻の仲間?
こんな疑問に答えます。

マリファナにおける麻(ヘンプ)と大麻(カンナビス)の違い
結論から言うと、THCを十分に含まない大麻を麻(ヘンプ)といいます。
カンナビスは、マリファナに含まれる酩酊物質であるテトラヒドロカンナビノール(THC)とそれ以外の多くのカンナビノイドを含みます。しかし、ヘンプは、向精神作用を生み出すのに十分なTHCはありません。
世界標準として、ヘンプとカンナビスの区別は、THCの量によって行われます。
米国では、産業用大麻は、THCを0.3%以上含まないCannabis sativa L.と定義されています。欧州連合(EU)では0.2%とされていますが、英国では0.2%以下のTHCを含む産業用ヘンプを栽培するための栽培ライセンスを生産者が持っている場合を除き、制限はゼロです。
麻(ヘンプ)はTHCを大量に生産することはできませんが、カンナビジオール(CBD)を高濃度に生産することができます。実際、麻(ヘンプ)由来のCBDは、現在、市場でもかなりの人気を博しています。
麻(ヘンプ)と大麻(カンナビス)の栽培方法の違い
麻(ヘンプ)と大麻(カンナビス)では栽培方法に大きな違いがあります。マリファナ畑では雄株をすべて除いて雌株のみで栽培しますが、ヘンプ畑には雄が散在しています。
オスの大麻植物は、メスの植物が使う花粉を放出して種を作り、将来の作物のために植えたり、食用として売ったりします。マリファナ畑では、シンセミア(種なし)の花を最大限に咲かせるために、雄株を排除するのが一般的です。
また、大麻(カンナビス)が温室や屋内で栽培されるのに対し、麻(ヘンプ)はほとんどが屋外で栽培されます。





麻(ヘンプ)のCBDと大麻(カンナビス)のCBDに違いはあるの?
麻(ヘンプ)の方が高濃度CBDを含むことが多いです。麻(ヘンプ)では通常10%程度のCBDが含まれていますが、高CBD株の中にはその倍以上のCBDが含まれているものもあります。
ただ、大麻(カンナビス)由来のCBD製品はより高品質である可能性があります。
高濃度のCBDのメリットについては「高濃度のCBDとは?高純度により得られる効果からおすすめの商品まで解説」を参考ください。
また、CBD製品を選ぶ際には注意点もあります。
麻(ヘンプ)は、土の中にあるものを何でも吸い込む優れた能力を持っているため、生体蓄積性があることが知られています。つまり、汚染された環境で栽培された産業用ヘンプは、化学物質や農薬、重金属などの有害物質を吸収している可能性があるというわけです。
そのため、CBDを抽出するための麻(ヘンプ)は、清潔な環境で栽培されたものであることが重要です。多くのCBD生産者は、良質で清潔な麻から製品を生産するように気を配っています。



麻(ヘンプ)とは
麻(ヘンプ)は、学術的にはCannabis sativa L.と呼ばれる大麻の一種です。同じ科に属していますが、麻(ヘンプ)と大麻(カンナビス)は化学的に異なります。
ヘンプには、マリファナで有名なテトラヒドロカンナビノール(THC)と呼ばれる植物性カンナビノイドの含有量が少ないですが。カンナビジオール(CBD)は多く含まれています。
米国では、THCの含有量が麻とマリファナの法的な境界線となっています。一般的には、THC含有量が0.3%以下のCannabis sativa L.の植物を「麻」と定義しています。THCの含有量が0.3%を超えるものはマリファナとみなされ、米国規制物質法(CSA)により連邦政府は違法としています。
麻(ヘンプ)は、世界で最も汎用性の高い植物のひとつです。例えば、麻の茎は、繊維製品の製造やバイオ燃料の開発に利用されます。また、麻の種子は食用や麻の実油として利用され、花からはCBDを抽出して、スキン・ボディバターなどのスキンケア製品や、飲料やエディブル製品など、さまざまな製品に利用することができます。
麻(ヘンプ)の使用用途
茎からは繊維が、種子からはタンパク質が、葉からは油が、そして燻製用の花からは油が採れます。ヘンプの繊維は、紙、衣類、繊維製品、ロープ、建築資材などに利用されています。
麻(ヘンプ)の食品利用
麻の実(ヘンプシード)には、タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。また、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の比率が最適で、健康的に摂取することができます。
ヘンプのタンパク質は、食品に使用されている一般的な分離大豆タンパク質(SPI)よりも、人間にとって消化しやすいことがわかっています。






ヘンプシードについては「大麻の種?ヘンプシードとは。効果や食べ方を紹介!」
ヘンプオイルについては「ヘンプオイルは肌に効果がある?CBDオイルとの違いや使い方・副作用についても解説」
ヘンプティーについては「【ヘンプティー】CBDをお茶に入れるメリットは?CBDティーの効果や作り方とおすすめを紹介!」
麻(ヘンプ)は喫煙することができるのか
結論から言うと、吸えます。しかし、ヘンプには微量のTHCが含まれますが、ハイにはなれません。



大麻(カンナビス)とは
カンナビスとは、分類学上の用語で、約170種の植物を含むカンナビス科の顕花植物の属を指しています。カンナビスには多くの種類があり、そのすべてに100種類以上のカンナビノイドが含まれています。
カンナビノイドは自然界に存在する化合物で、体内のカンナビノイド受容体に結合することで、酩酊感や鎮痛作用など、さまざまな効果が期待されます。
大麻(カンナビス)の種類については「大麻(マリファナ)の種類一覧!サティバ・インディカ・ハイブリットの効果や品種を解説」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
麻(ヘンプ)とその他麻科の植物(亜麻(リネン)・黄麻(ジュート))との違い
亜麻(リネン)とは
リネンは、亜麻繊維から作られた生地です。少なくとも紀元前4000年頃から継続的に生産されており、聖書などの歴史的な宗教書にもリネンの記述があります。
リネンの最も有名な特性は、水を素早く吸収して放出する能力と、高温多湿の天候下でも涼しくドライな肌触りを保つことです。
糸くずが出にくく、洗えば洗うほど、手を加えれば加えるほど、柔らかくなっていきます。オーガニック・リネンには、アイボリー、エクリュ、タン、グレーなどの色があります。
リネンは耐久性に優れた丈夫な素材ですが、伸縮性が低いため、ドレープやルーズフィットのスタイルによく使われます。リネンは洗濯機で洗濯も乾燥もできますが、アイロンをかけると繊維が壊れてしまうので避けた方がよいでしょう。
黄麻(ジュート)とは
黄麻(ジュート)は、モンスーンがもたらすような温暖で湿度の高い気候で最もよく育ち、水はけのよい砂壌土を好みます。
そのため、世界のジュートの約85%は、インドやバングラデシュを含むガンジス・デルタ地帯で栽培されています。この地域では、毎年やってくるモンスーンの季節がジュート栽培に最適な条件となっているわけです。






麻と同様に、ジュートも化学肥料や灌漑を使用せずに栽培できるため、土地に優しく、限界地を耕す農家にとっては収益性の高い作物となります。非常に安価に栽培できるため、フェアトレードの取り組みに理想的な繊維でもあります。
ジュートは、通常、ウールやコットンなどの他の有機繊維との混紡やブレンドで、衣料品の生産に使用されています。非常にソフトで快適な素材であると考えられており、過去10年間でジュート製の衣服の人気は大幅に上昇しています。
麻(ヘンプ)と亜麻(リネン)の違い
麻(ヘンプ)も亜麻(リネン)も非常に強く、耐久性に優れています。
しかし、麻(ヘンプ)は最大で8倍の強度があると言われており、天然繊維の中では最も保存期間が長いと考えられています。また、カビにも強く、蛾などの害虫にも強く、紫外線にも強いのが特徴です。つまり、ヘンプを使った製品を購入すれば、長く使えるということです。
また、麻とリネンの大きな違いは、繊維の長さです。麻の繊維の長さは4〜7フィートであるのに対し、リネンの繊維の長さは通常その半分以下です。これが、他の天然素材と比べて、麻が非常に強く、耐久性がある理由の一つです。
麻(ヘンプ)と黄麻(ジュート)の違い
麻(ヘンプ)と黄麻(ジュート)は生地という点で見ると、かなり特性の違うものになります。
例えば、人気のあるヘンプ製品には、ヘンプ糸からヘンプ・バイオ燃料、そしてヘンプ・ブラやヘンプ・パンツのような肌触りの良い衣類などがあります。
よくある質問
麻の実とケシの実の違いは?
麻の実はヘンプから取れる種子で、ケシの実はケシから取れる種子ですので全くの別物です。



日本で大麻草は自生していますか?
北海道などで稀に自生しています。
ただ、吸ってハイになるようなものではありませんし、所持してしまうと違法となりますので注意しましょう。
麻の実にはTHCは含まれますか?
麻の実にはTHCはほぼ含まれず、非検出レベルとなります。
精神作用はなく、国の審査も通っていますので安心してお召し上がりください。
精麻とはなんですか?服に利用できますか?
大麻草の皮からとれる靱皮を研ぎ澄まし、繊維にしたものを精麻といいます。 古くから衣類や生活用品に利用され、神社のしめ縄などにも使われます。
お清めといったスピリチュアルな面でも重要な素材として人気です。
麻を燃やすとハイになれますか?
麻を燃やしてもTHCを含まないためハイにはなりません。
麻農家が大量の麻を燃やしたときに、少しだけハイになったような感覚を麻焼けということもあったそうですが、通常の量の燃やしても何も感じないでしょう。
まとめ
麻(ヘンプ)と大麻(カンナビス)の違いについては以上です。



CBDについては以下でも紹介していますので、よろしければ以下もご覧になってみてください





